高崎市倉賀野町にあります、高崎トリニティ接骨院です。
今回は、当院で行っている投球障害肩ついてご紹介します。
投球障害肩
野球など投球動作を繰り返すスポーツは、肩関節や肘関節の痛みを出す障害の発生率が高い。
投球障害とは肩関節周辺の疾患の総称であり、病態は様々です。
SLAP損傷、上腕二頭筋長頭腱炎、腱板炎、肩峰下インピンジメント、リトルリーガーズショルダーなどの事を投球障害肩と呼ぶ。
問診
問診時に患者さんに伺うことは下記のようなことです。
- いつ痛めたか
- どこが痛いか
- 原因(はっきりとした原因がわからないことが多い 例:段々痛みが出たなど)
- 競技(野球・水泳・ハンドボールなど)
- 投げる際、どのフェーズで痛いか(ワインドアップ期、早期コッキング期、後期コッキング期、加速期、リリース期、フォロースルー期)
- ポジション
- 既往歴(特に肩関節、肘関節の怪我をしたことがあるか)
- 現病歴
特にどのフェーズで痛みが出るか明確なら、障害がある程度絞り込める
コッキング期後期 インピンジメント症候群
加速期 SLAP損傷
リリース期~フォロースルー期 腱板損傷、上腕二頭筋長頭腱炎
視診
- 炎症症状の有無 腫脹・熱感・疼痛・発赤
- 肩甲骨のアライメント 投球側と非投球側の左右差を診る (野球選手の場合 肩甲骨外転・下方回旋)
- 筋委縮 棘上筋・棘下筋・僧帽筋・三角筋
- 立位姿勢 骨盤・胸椎・肩関節
触診
圧痛場所の確認
- 結節間溝 上腕二頭筋長頭腱炎
- 烏口突起
- 肩峰下 インピンジメント症候群
- 棘下筋
- 棘上筋
- 大結節 インナーマッスルの付着部
特殊検査 整形外科的テスト
痛みの出ている原因を詳細に調べるために動きや痛みの出るテストを行っていきます。
- 関節可動域 肩関節屈曲・外転・内旋・外旋
- 筋出力評価(MMT) 棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋・僧帽筋下部
上腕二頭筋長頭腱炎の評価
- スピードテスト
- ヤーガソンテスト
肩関節後面のタイトネス
- CAT
- HFT
インピンジメント症候群
- Neerテスト
- Hawkinsテスト
関節唇
- Crank test
- O’Brien test
投球フォームのチュック
ワインドアップ期 バランスの良い立位が保てるか
早期コッキング期 上肢が後ろに入りすぎていないか
後期コッキング期 肘下がり、手と頭の距離、、胸郭の制限
加速期 肘下がり、踏み込み足(ステップ脚)
リリース期 肘下がり、非投球側の手の位置
フォロースルー期 ステップ脚に体重が乗っているか
などの事を診ていき、投球の原因を把握する必要がある。
また、エラー動作があったら、それに対してのトレーニングを行っていく。
投球障害があり、痛みがなくなったとしても投球時のエラーがあると再発しやすい。
怪我をしにくい筋力、柔軟性、投球フォームを獲得していき、復帰を目指していきます。
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